[イクメン]激戦する美容業界で活躍する若手実業家
2010年6月、当時の労働大臣が少子化対策の一環として、イクメンという言葉を発言し、一気に浸透。現在では、男性の育児取得率も徐々に上がってきているそうだ。
しかし、アベノミクスの恩恵をうけているのはごく一部であり、山梨県内の社会情勢は厳しい。毎日、家族のために深夜まで働く。さらに休日出勤もする。世の中の男性は、子供の寝顔に癒されているが、子供と会話をしたいという人も少なくない。イクメンは「絵に描いた餅」だという意見も多くある。
そんな中、山梨には仕事と子育てを両立している実業家がいる。
美容室のオーナー落合光法。驚くべきは30歳にして、2店舗のオーナーである。
2010年LUCE HAIR、2013年Lafataをオープンさせた。
そんな若手実業家にインタビューさせていただいた。
お金のためでだけではなく、自分自身の達成感や守る者たちのために働く。
―今日はよろしくお願いします。さっそくですが、今日も多くの予約があったとスタッフの方から伺いました。
落合さん 一日の時間があっという間に流れています。予約がある時は、昼食を数分で終えることもあります
―結構過酷な状況ですね。美容師以外の道を選択しようと思ったことはないですか?
落合さん それないと思います。たとえ今より給料が上がってもサラリーマンにはなれないと思います。
―今より給料が上がっても嫌ですか?
落合さん この仕事は、お金では変えられないですね。達成感が違いますよ。ダイレクトにお客様と接するので「ありがとう」と感謝の言葉を伝えていただくことがあります。その一言がパワーの源になっています。
―その反面、苦労もされているのではないでしょうか?
落合さん 雇用に関して、苦労してきました。常にポジティブ思考なので、仕事を苦労と感じたことはありません。
―仕事を通じて、人に感謝されるなんて素敵ですね。
落合さん 多くの方に店の良さを知ってほしいですね。しかし、信頼して店に訪れていただくために、さらに努力していかなければいけないと考えています。
―山梨県内の美容室の数は1,000件、病院の数1,500棟と比べても非常に多いそうですが。
落合さん 本当に山梨にはたくさん美容院があります。その中で大切なことはサービスであると考えています。たとえば、待ち時間にお出しするこだわりの珈琲や他店ではやっていないようなサービスを提供しています。スタッフとともに「親切を第一に、お客様の一人ひとりに合わせたマニュアルのない接客」を大切にしています。
―都内美容室では会話しないというサービスが流行っているそうですが。
落合さん 山梨だと県民性があるので、流行はしないのではないでしょうか。10年以上お世話になっている先輩は、話がとても上手で多くのお客様から信頼されています。私に対しても、優しく接していただいき、本当に尊敬する先輩のです。
―先輩からのアドバイスで落合さんも話上手ですね。
落合さん 実は、私自身は口下手でシャイな性格だと思っています。仕事中は、お客さまとコミュニケーションをはかり、会話を楽しんでいますが、仕事を終えるとスイッチが切り替わってしまうようで、口下手になってしまいます。
―ご自身が口下手であると笑顔でおっしゃっていましたが、その姿から想像できませんが。
落合さん 私の子供が3人います。子供の前では、楽しい時間を共有していますが、時に厳しく教えることもあります。
―仕事と家庭の両立は難しいのでしょうね。
イクメンの姿
私は取材を終えて、駐車場からお店の中をのぞくと落合さんの微笑ましい姿を見た。
そこには、笑顔でお子さんの髪を切る姿があった。
今回、取材した場所Lafata(ファータ)。名前の由来はイタリア語で「妖精」で美容師やネイリスト、美容スタッフが魔法みたいに技術等でお客様を美しく変身させるお手伝いという意味を込めている。さらにラテン語では運命という意味もあり、日々お客様との出会いも意味があるという。トータルビューティーサロンでヘアを始め、ネイル、脱毛エステ、その他キレイになれるお手伝いをアンティーク調の癒しの空間でプロデュース。